色には、気分があると思う。

 

 

 

 




そう言うと、仁王くんは目を丸くして、それからくつくつと笑った。

 

 

 

「お前さんはロマンチストじゃな」



「そうかなぁ・・・?割と現実主義者だと思うんだけど」



「リアリストっちゅーんは、参謀みたいな人間のことを言うんよ」

 

 

ニッコリと微笑み、

 

 

「データを信じ、データに従う。・・・ってな」

 

 

悪戯っぽい表情で、言う。





 

「極論だよ、それ・・・・。メチャクチャ」

 

 

子ども扱いされたみたいで、何だか気分が良くない。

 

 

 

 

「・・・・・で?ロマンチストなお姫さん」

 





仁王くんの筋張った指が、私の頬に、優しく触れる。

 

 

 

「何、それ。・・・・嫌味?」

 

 

「違うって。・・・・・今の気分は何色ですか?」

 

 

 

 






言いながら、近付いてくる、銀髪。

 

 

 

「それは、ね・・・・」

 

 

 

 

 

 









それは勿論、「恋」 を象徴する 「桃色」 ですよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



Please accept this short story type-one as token of appreciation.closed.
初めての拍手お礼用SSです。「気分の色」がテーマでした。





back